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『上機嫌の作法 齋藤孝 角川oneテーマ21』最初から読めば入りやすい

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齋藤孝氏がいつもニコニコ顔な秘密を探るために、『上機嫌の作法 齋藤孝 角川oneテーマ21』を読みました。

 

以前のエントリ(『「対面力」をつけろ! 齋藤孝 光文社新書 』人に対面するときだけ上機嫌、それとも常に上機嫌)で齋藤孝氏のニコニコ顔とリアクション(以下、上機嫌)は作られていることは分かっています。

 

今回は、上機嫌は天性なのか、どんな気持ちで上機嫌を演じているのか、上機嫌になる方法を意識して読了しました。 ====

 

『上機嫌の作法 齋藤孝 角川oneテーマ21』をパラパラめくって行き、最初に目についたのは「イエイ」です。

 パチパチパチパチ、は~い行きます。イエイ、イエイ、イエイ、パンパンパンですから、馬鹿馬鹿しいと言っていいほどの雰囲気です。 (引用:P142)

この「イエイ」ですぐ連想したのは、私の苦手なホストクラブのシャンパンコールです。齋藤孝氏の推す上機嫌とホストクラブのシャンパンコールが被り、「上機嫌」が嫌悪感でいっぱいになりました。 それから読了すると、第一印象とは違って齋藤氏の上機嫌を自分も取り入れたいと思いました。以下は印象が変わった部分です

 私の場合、上機嫌は基本的に人数に比例します。二人でいるときにはテンションも人並みですが、三人、四人と増えて行くにつれて、上機嫌が増してくるのです。 (引用:P175)

TVで見る齋藤氏のテンションは何人版なんでしょうか。TV版と2人版の齋藤孝氏が同じでないのと、私はTV版を目指さなくていいことがわかり、ホッとしました。

 

 基本的に、素は不機嫌な人間です。他人に対する罵詈雑言を最も得意技とする私が、とてつもない不機嫌な時代を乗り越え、実際に自分で上機嫌を技としてみにつけた。 (引用:P15)

齋藤氏は親元を離れて東京の大学に通い始めたころから、二十代終盤まで不機嫌人だったそうです。素は不機嫌人な齋藤氏が、上機嫌の技で上機嫌人になっているのです。天性の上機嫌人を真似ようと思ってもできそうにありませんが、天性の不機嫌人が技で上機嫌になっているのなら、近づけるかもしれない。

 

 上機嫌をつける前段階として、私が対人関係で大事だと考える四つの身体的基本原則を挙げましょう。 ①目を見る ②微笑む ③頷く ④相槌を打つ (引用:P34)

どれもよく聞く対人関係の基本です。私は微笑むがちょっと苦手ですけど。 大学の授業では学生のテンションを上げるために、いきなり「イエイ」から始めています。「イエイ」を日常に取り入れるかと思うと気が引けますが、前段階から始めれば楽になります。

 

 不機嫌にしていると周囲が気遣いを見せてくれるのは、敬意を払われているのではなく、労われているのです。社会性がある成熟した人間として見られていないのだときづかなくてはなりません。 (引用:P28)

私が居酒屋でアルバイトをしていたところの新人店長は、つねに怒っている人でした。 質問すれば怒る、ミスれば怒り爆発、店長自身がミスれば人のせいにして怒る、怒らなくてもいいことに対してニコニコしながら謝ると「何ニヤニヤしているんだ!!」と怒る。

 

この店長に新人アルバイトは戸惑ってすぐ辞めたがる人、一緒にキレる人がいました。そんな時に毎回ある社員が「店長の怒りと一緒に周りの人も怒と、その人も店長レベルなんだよ。同レベルになりたい?」とよく話していました。

 

社員も長期アルバイトは「またあいつ怒ってるよー(笑)」と見下していました。あの怒りは素か店長のプレッシャーかどうか知りたくもなかったですね。

 

店長という肩書があるから指示に従うだけで、その人に対して尊敬はしていなかったですね。

 

以上、第一印象が変わった部分を取り上げました。

 

引用ページを見ると、印象が悪かった「イエイ」は終盤、良いほうに変わった引用部分は序盤です。最初から順序良く読んでいれば、第一印象もよく上機嫌を素直に取り入れたいと思えたはず。 私にとっては良本です。

 

この本で齋藤氏が生徒に指摘をしている場面は、齋藤氏のように上機嫌で音読するといいと思います。低いテンションで読むと齋藤氏が憎たらしくなりますから。