読活履歴

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『知の体力 / 永田和宏』読書感想文 教えてもらう意識なら大学に進学しなくていいのだ

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Amazon知の体力(新潮新書)

 

きっかけ 私が『知の体力』と出会ったのは、斎藤孝さんの著書と同等の匂いを感じたから。 新書版の自己啓発本?じゃないかと思って読んだ。

 

が、最初から齋藤孝さんの著書とは異なる。

 

読みたかったジャンルというか書かれ方ではなかったので、気分が乗らずにパラパラ読みから始めたけど、 私の心に刺さる文がいくつもあった。

 

全体としては、『大学生の志』を感じた。

高校までの学習は終了して、大学からは学問へ移行して、 今の大学生の生ぬるさ、志の低さ。

 

大学に進学する前の高校生や親御さん、大学に在籍していることに迷いが出ている人が読むとヒントになる本だと思う。

とくに印象に残ったのは、 「京都大学は何も教えません」   「大学の教師は自分にもまだ十分にわかっていない、ぎりぎりのところを学生に伝えようとする」 「読書は何も知らない私を知ること」  

 

なぜなら、この言葉から私が学生だった頃の同級生や教師の言葉を思い出したから。 私の同級生は授業で指名され答えられなかった後に「そんなの教わったことない」と愚痴っていた。

 

その時の私は「大学は教わるところじゃない」と内心思ったけど、彼と調子を合わせた。

 

『知の体力』を呼んで、あのころ自ら勉強していた姿勢は間違っていなかったのかなと思う。 欲望のままに朝から晩まで勉強してたけど先生からは「私が学生の頃は昼休みも勉強していた」と全然足りていないと指摘された。  

 

現在の読書量は多い。  

 

学生の頃は専門書しか読んでいなかったけど、今はジャンル問わず読んでいるからだと思う。 哲学の先生に言われた「新書をたくさん読みなさい」、あのころは「なぜ?」と思っていたけど今なら分かる。

 

専門書は分かっていることしか書かれていないし、専門書だけの知識で他人と話をするなんて無理。

 

新書ならジャンルが広範囲にあって、少しずつ知識が増える。 知らない部分がこんなにもたくさんあることを認識できる。 欲求が増す。  

 

私が『知の体力』を読んで「もっと早く読みたかった」と心底思った。   あのころの意欲を思い出せた。