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『数学入門(上) 遠山啓 岩波新書』数詞は発展と言っていいのか。

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わたしは小中高大学まで算数と数学が好きでした。

 

社会人になり数学から離れると、受験数学とは違った側面から数学に触れてみたくなりまして『数学入門(上) 遠山啓 岩波新書』を読みました。

当然、読了できるものと思っていましたが、後半の図形の範囲で挫折しています(笑)。

 

この本は、図形と読書が苦手な人には後半辛いかもしれませんが、読書好きな人、数学の序盤でつまづいている人に勧めてみたいです。 ====

 

わたしが小中高大学までに算数と数学を学んできた範囲と『数学入門(上) 遠山啓 岩波新書』に出てくる数学の範囲はとても似ています。

 

算数と数学で好きだった範囲はとても読みやすく、アンテナにバンバン当たってきます。

でも、苦手だった範囲を一つ一つ理解しながら読み進めるのは苦痛で、途中で挫折しました。

 

・好きだった範囲は、方程式と不等式、微分積分、数列確率。

・苦手だった範囲は、図形と行列。

 

好きだった範囲だけなら、今までなんとも思ってこなかったところに興味が沸いたり、疑問疑問が積み重なっていきます。その疑問を想像して考えていくのが楽しすぎ。

 

かなり序盤に出てくる『数詞の発達(P8)』では、主に進法の発展、発見について触れています。

●進法は、●を一束にした数詞。 2進法を使っていたのは、英領ニューギニアのビュライ族とウィメンラ地方。

2進法の熱心な主張者は哲学者&数学者のライプニッツ

3進法は、オーストラリアの一方言に痕跡があるらしい。

4進法は、英領コロンビアの住民に多いらしく、親指を覗いた指の数えからきているらしい。

5進法は、いろいろ試して辿り着いたのが、片手5本の人の指の数。

5進法を元に、10進法、20進法が生まれてきた。

12進法は、一例ではスエーデン王チャールズ12世が10進法を止めて12進法を勧めていたが、戦争好き王子の早死で実行に移されなかったらしい。

12世だから12進法なのかは定かではない。

 

でも、12進法の名残はヨーロッパに残っている。 日本の九九は9×9だが、ヨーロッパは12×12。

漢数字は十一、十二、十三と書くが、英語はeleven、twelve、thirteen(12まで独自の綴り)。

 

その他、12個で1ダース、12ダースが1グロス、12インチは1フートなど。12進法の名残らしきものがある。

2進法はオーストラリア大陸、5進法はアフリカ大陸、0はエジプトと一地域で発展してきたわけではないことが分かります。

 

2、3、4、5進法と順を追って発展したかどうかは分かりません。 2進法を使っていた地域は、2進法で足りる数しか必要とされていなかったようなので、この地に5進法の考えが入ってきても2進法のままだったのかもしれませんね。

 

この本には触れていませんが、 江戸時代ではお金は4進法、一般的な数詞は10進法を使っていたそうです。 1両=4分=16朱=4000文 4000文まで数える必要があるなら、4進法より10進法が効率いい気がしますが、流通しているお金を10進法に変換するのが大変だったのでしょうか。

 

□参考リンク

ぞうへいきょく探検隊トップ> やってみよう!> 江戸時代のお金のしくみ http://www.mint.go.jp/kids/summer1.html この本だけでは数詞について、すべての疑問が解決できません。触りとして読んで、自分の気になるところを掘り下げる読書が必要と思います。わたしは哲学者&数学者ライプニッツと0の発見について興味があります。